脊椎動物の消化管の一部で、小腸より肛門に近い部位に位置し、盲腸に始まり直腸に終わる部分である。腸絨毛を欠く点で、小腸と区別される。
消化機能としては、細菌による食物繊維の発酵、及び一部の栄養素の吸収と水分の吸収が行われる部位である。また、吸収されずに残ったものが便を形成し、排泄されるまでの間、貯留される部位でもある。
何らかの原因で水分の再吸収がうまく機能しないと、水分の多い便が排泄される状態になるが、これを下痢と呼ぶ。
■大腸の構造
大腸に属するのは、盲腸、虫垂、結腸、直腸である。肛門管は直腸下端から肛門までの括約筋に囲われた部分で、大腸に含めて考える場合もある。
結腸はさらに、上行結腸(盲腸から右結腸曲まで)、横行結腸(右結腸曲から左結腸曲まで)、下行結腸(左結腸曲から左腸骨窩まで)、S状結腸(左腸骨窩から直腸上端まで)に区別される。
大腸は結腸ひもと脂肪垂を有し、腸管壁がハウストラ(haustra)と呼ばれる膨らみを呈するのが特徴である。横行結腸およびS状結腸は可動性に富むが、その他の部分は後腹膜に固定されている。
Wikipediaより転載
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