ただ、たくさん食べりゃいいってもんじゃない。
食物繊維も食べすぎちゃいけないのだ!
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「大腸がんにならないために、食物繊維を食べよう!」
「便秘にならないためには、食物繊維をたくさん食べよう!」
「食物繊維!食物繊維!」
あらゆる健康関連のテレビ番組や本、雑誌で、
「食物繊維は大腸の健康にはかかせない」といわれていますよね。
『よし!それなら今日から意識的に、食物繊維をとるようにするぞ!』
と思い、急に野菜や玄米ごはんなどを、たくさん食べはじめたこと、ありますか?
そのときはいかがでしたか?
すぐおなかの調子がよくなって、たちまち便秘も解消されましたか?
もしそうなら、あなたはかなりハッピーです(笑)
だって、それまで食物繊維なんてほんのたまに、
それも量もちょっぴりしか食べていなかった(以前の私のような)ひとが、
とつぜん食物繊維の量をふやすと、逆に便秘が悪化してしまうことがあるからです。
便秘が解消されるどころか、おなかがはって苦しくなるし、
いくら食物繊維の量をふやしてもお通じがこない。
経験したことがある人ならわかると思いますが、この状態はほんと、ツライです。
なんだか体全体がむくんでいるようなカンジがして、とてもだるくなります。
それに圧倒的な眠気がおそってきて、仕事どころじゃなくなったりします
^ ^;
便秘に効くはずの食物繊維なのに、どうしてこんなことが起こるのでしょうか?
まず、食物繊維をたくさん食べると、おなかがはってしまうのはなぜなのか?
急に食物繊維を大量につめこむと、
食べたものが胃から腸へと移動していくのがそれまでより急に速くなります。
つまり、食べたものが未消化のまま大腸に行きついてしまうのです。
充分に消化されないでいる炭水化物やたんぱく質は、
腸内細菌のバランスをくずします。
するとガスが発生してきます。
この発生したガスがたまって、通常より、おなかがはってしまうわけなんですね。
適量の食物繊維をとる食生活を2〜3ヵ月きちんと続けて、
その状態におなかが慣れれば、ガスの発生はなくなってきます。
この場合、自分にちょうどいい、食物繊維の量を把握することが、
たいせつになってきますね。
それでは、食物繊維を食べたのに、便秘が悪化してしまうのはなぜのか?
これは、不溶性の食物繊維を食べすぎたときに起こります。
不溶性食物繊維とは水にとけにくい性質をもっており、水を含むとふくらみます。
玄米、豆類、きのこ類、ココア、ゴボウ、セロリ、さつもいも、
その他いろいろな種類の野菜に含まれています。
不溶性食物繊維は便のカサを増して
大腸のぜんどう運動をうながす効果があります。
でもそれまで数日便秘をしていて、便が腸につまっている状態のところに、
大量の食物繊維がいっぺんに入ってきても、その効果は得られません。
この効果は、なるべく大腸がからっぽのときじゃないと、効かないのです。
なので、数日間、便秘をしておなかが苦しいようなときは
水溶性食物繊維のりんごやキウイ、海藻類などをとることをオススメします。
水溶性の食物繊維にふくまれる「アルギン酸ナトリウム」は、
便のすべりが良くして、排泄をよりスムーズにするからです。
そして、水分を吸収して便を柔らかくしてくれます。
水溶性の食物繊維は、たまった便を出しやすくしてくれるんです♪
さて、忘れちゃならないのが水分摂取です。
私の場合で言うと、水分を多くとったときのほうが断然、お通じが出やすくなります。
水分をとらないと、せっかくとった食物繊維も効果が半減してしまいます ^ ^;
ということで、不溶性食物繊維(ごぼう、さつまいも・・・)をとるのは
便秘予防という認識でいるのがいいと思います。
数日間、便秘してしまった場合は、水溶性食物繊維と水分で便通をうながし、
お通じがきてさっぱりしたあとは、
不溶性食物繊維と水分で便秘を予防する食生活が肝要、ということになりますね!
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