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大腸癌(だいちょうがん, Colorectal cancer)とは、大腸(盲腸、結腸、直腸)に発生する癌腫であり、肛門管に発生するものを含めることもある。 アメリカ合衆国では三番目に多い癌で、癌死の原因として二番目に多い。 多くの大腸癌は大腸ポリープ(polyp)より発生する。 (有茎ポリープは)キノコの様な形状に増殖し、顕微鏡で観察すると通常は腺腫とよばれる良性腫瘍である。 しかし、そのうちの一部は時間が経つと癌の一種である腺癌に進行する。 また現在は、ポリープ由来でない平坦な病変や陥凹性病変から進行大腸癌になることがあることも、明らかになっている。
大腸癌は消化管内面を覆いつくしている粘膜の上皮細胞の突然変異を原因とする。 多くは細胞増殖を制御するDNAの異常が原因であり、それは環境や遺伝やウイルス感染になど多くの作用によって細胞の異常が発生する。 細胞レベルの異常から癌に発展するには年単位の時間が費やされるので、特定の要因が癌の原因であると突き止めることは出来ない。 したがって、大腸癌による不幸な転帰を避けるためには、危険因子を突き止め、それらを改善し、また大腸癌を早期発見する必要がある。
大腸癌の症状を次に挙げる。 排便習慣の変化(便秘、排便時の疼痛、便の太さが細くなる) 血便 説明の付かない体重減少 貧血(anemia)あるいは疲労感、沈滞、病的蒼白 腹痛、下腹部の膨満感 まったく症状が現れない場合も少なくない。 これらの一つでも該当するならば、医師の診断を受けるべきである。また日本においては便潜血検査による健診が行われており、潜血反応陽性のひとは自覚症状がなくても積極的に検査が望ましい。
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