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乳癌(にゅうがん, Breast cancer)とは乳房組織に発生する癌腫である。世界中でよく見られる癌で、西側諸国では女性のおよそ10%が一生涯の間に乳癌罹患する機会を有する。 それゆえ、早期発見と効果的な治療法を達成すべく膨大な労力が費やされている。また乳癌女性患者のおおよそ20%がこの疾患で死亡する。
乳癌に罹患するリスクは年齢と共に増加する。九十歳の女性の場合、その年齢までに乳癌に罹患した人の比率は12.5%であり8人に1人は罹患していることになる。 男性も乳癌に罹患することがあるが、1000人に1人程度である。(sex and illness)このリスクは色々異なった要因で変わってくる。家系によっては、乳癌は遺伝的家系的なリスクが強い家系が存在する。 人種によっては乳癌リスクの高いグループが存在し、アジア系に比べてヨーロッパ系とアフリカ系は乳癌リスクが高い。(breastcancer.org参照) 他の明確になっているリスク要因としては、子供を持たない、第一子の後、母乳を与えない、初経年齢(月経が始まった年齢)が低い、閉経年齢が高い、ホルモン補充療法を受けているである。 年齢と共に乳癌の発生する確率は高まるが、若年齢で発生した乳癌は活動的である傾向が存在する。乳癌の一種の炎症性乳癌(Inflammatory Breast Cancer)は特に活動的で、若い女性に偏って発生し、初診時のステージがIIIbまたはIVであることが多い。 この癌は他とは変わっていて、乳癌のしこりが無いこともしばしば見受けられ、マンモグラフィーや超音波検査で発見することが出来きない。 乳腺炎(Mastitis)のような乳房の炎症が症状として現れる。 2つの遺伝子、BRCA1とBRCA2は家族性の乳癌と関連している。 この家系の女性でこれらの遺伝子が発現している者はそうでない女性に比べて乳癌に罹患するリスクが極めて高い。 Li-Fraumenid)症候群もまた同様で、全乳癌患者の5%にこの症候群が見られる。他の遺伝因子は乳癌では散発的に見られるだけである。
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